プラザ KWA
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No. 024   忍び寄る年波に抗おう

若林一由(会員No.1428、袋井市

2018年、齢70を数える祈念の年、『健康で・元気に・楽しく』 歩きたい。

毎年1月には、恒例としている山歩きがある。今年も挙行した。つまり

秋葉山 上社初詣登山 

竜頭山 雪に触れる山行 

である。しかし、その中で思いがけない事故 に遭遇した。

秋葉山上社への道、仲間5人、風もない快晴の中、上部には微かに雪化粧した道が正月らしい。ゆっくりと登り2時間で頂上へ、お参りと日向での昼食を済ませる。寒さを感じない正月3ヶ日、今年も楽しい年を過ごせそう、少し汗して登ったこともあり充実感に満ちていた。下山途中、前方で数人のグループの騒ぐ声に気付く。隣で弁当を食べていた人達だ。何事か?人の輪の中心に女性が屈んでいた。右足脛部が “く” の字に曲がっている。骨折していることは明らか、石車に乗り滑った時に足を絡めたのだろう。事故者は1人行動だったが、たまたま談笑したグループと一緒の時に事故、すぐに携帯電話で救急車を呼んだが地元の春野では出払い、天竜から来る事になったとか。しかし患部の状況から被災者を我々の手で動かすことは不可能、救助隊が必要だ。場所の連絡をし、歩こう会の伊藤文昭さんが所持していたアルミシートで保温、痛み止め薬を飲ませて待つことになった。幸運にも後続に家族連れではあるが、現役の浜松消防隊員がおり、彼が先行して下り現場迄案内役を買って出た。待つこと1時間半、救助用のストレッチャー(担架)を持ち10人近い救助隊の姿を見た時は自分達のことの様に嬉しくなった。幸いしたのは、登山口から1時間足らず、携帯電話も通じる場所であったことと、発生が昼間(1時半)で、その後も明るい内に収拾出来たことだ。

2件目 14人のチームでの登山、1月末では標高1000mを越える頃から登山道も雪で覆われる。1352mの頂上付近は30から50cmの積雪、普段雪に触れることない我々も手軽に雪山を経験出来る楽しさがある。気温は-3度 程、登頂後避難小屋で温かい豚汁と弁当で舌鼓、満足。下りは念のためアイゼンをつける。沢では大きな岩が雪に覆われているのでバランスを取るのに慎重になったが、軽い傾斜の登山道になると雪は5cm程になり気楽だ。突然前方で大きな悲鳴、左斜面約20mを女性が転げ落ちていく。後で確認したが、それ程の急勾配ではない。多分躓き上半身に重心を置いたまゝ倒れたので予想外に急回転した様だ。太い杉木に背中を打ち、やっと停止した。あの転倒・落下・衝突では最低限でも骨折は免れない、この高所で携帯電話も通じない、登山口は民家もない場所での事故、しかも2時を過ぎている。前回のことを思うと大変な事故になった! と目の前が真っ白になった。ところが本人はスクッと立ち上がり、転がった斜面を1人で登ってくる。打った背中にはリュックが緩衝の役目を果たして軽い打撲で済んだのだ。その後下山の2時間を自力で下ることが出来たのは本当に幸運だった。この女性はベテランの山歴、普段でも時間があればトレーニングに気を使っていると聞くが、本の少しの心の空白時に事故の魔のお誘いが掛かったのだろう。

そして最後は私自身。2月に孫3人を連れて伊豆グランパル公園に行く。ここのグランイルミは素晴らしい!真っ暗な広い敷地の中の艶やかな光と音の饗宴は大人の私が観ても感激する、是非お勧めしたい。子供達も大喜び、イルミネーションばかりでなく遊園地内にある夜のトランポリンでも歓声を挙げる。余りに楽しそうなので、ほろ酔い気分の私も仲間に入りポンポンと飛んだ。大きく飛ぶと孫も喜ぶ、益々調子に乗る。途端、バランスを崩しマット外に弾かれた!衝撃は強かったが、それ程の痛みもなかった。が、左手がかじかんだ様な違和感。ホテルに帰って驚いた。薬指が第1関節部より折れ曲がって伸びない。痛みはないが、念のため後日、整形外科に行くと 『腱が切れている』 との診察、義指(コルセット)を付けて安静8週間 の重傷と判った。何ということだ!4歳の孫達が平気で楽しむトランポリンで、この私が重症を負ったのだ!“寄る年波” を感じる

事故は、不運と幸運が入り乱れた中で突然発生し、結果をもたらす。それらを凌駕する体力と精神力の鍛錬、及び充分な危険予知能力 が必要である。

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